浅間温泉について

松本城から10分!安曇野や登山基地の上高地にも便利な浅間温泉へようこそ
浅間温泉は、信州(長野県)のほぼ中央に位置し、素晴らしい四季折々の大自然に囲まれている一方、JR松本駅からバスで20分、長野道松本ICから車で20分、松本空港からバスやタクシーで40分と交通の便もよい温泉地です。
車で10分の距離の松本城や城下町の散策、安曇野など信州全域への観光拠点、また、北アルプスの玄関口の上高地や、乗鞍高原・美ヶ原高原への登山やハイキングの拠点、また、各種コンベンション・スポーツ施設もすぐ近くにあり、会議や研修旅行にも絶好の温泉街です。
浅間温泉のお湯は、長野県内の温泉の中でもトップレベルの湯量を誇り、また、源泉の温度が約50℃のため、加水や加温が不要で、「完全掛け流し」で入れる宿が多いのが特徴です。

千三百年つづく歴史

浅間温泉は、古くは、西暦698年の飛鳥時代、日本書紀に登場する束間(つかま)であろうと推定されています。浅間の地には天武天皇に仕えていた有力な氏族の古墳が数多く見つかっていることからも、この頃から都にも知られていたことがうかがわれます。
江戸時代には松本城のお殿様が通い、明治時代には与謝野晶子や竹久夢二ら多くの文人に愛されました。

古代-古墳と金銅天冠

発掘された金銅天冠
金銅天冠の復元模型
浅間温泉には、5世紀末のものと言われる「桜ヶ丘古墳」があります。この古墳は、昭和29年に地元の中学生たちによって偶然に発見され、30~32年に発掘調査が行われました。
古墳からは、天冠・竪櫛・勾玉・丸玉・小玉・臼玉・直刀・鉄剣・鉄鉾・鉄鏃・衝角付冑・短甲・頸甲と多くの装飾品等が出土し、中でも金銅製の天冠は県の文化財に指定されています(松本市考古博物館蔵)。
この天冠は、同じ時期の朝鮮半島から出土された金銅冠と似ており、当時から朝鮮半島との交流があったと推測されます。

中世-松本城主御用達の御殿湯

「善光寺道名所図会」の浅間温泉の図
江戸時代には、浅間温泉に、初代松本藩主の石川数正により「御殿湯」が置かれ、松本城主のお殿様が通うようになりました。御殿湯の初代湯守には、石川数正の三男康次の子である石川昌光が就任しました。
城主や臣下の武士たちの別邸も建ち並ぶようになり、この頃より浅間温泉は「松本の奥座敷」と呼ばれることになります。
現在、この御殿湯の詰所跡が、日帰り入浴施設の「枇杷の湯」として残っています。

中世~近代-文人墨客に愛された温泉地

明治時代の浅間温泉入り口
正岡子規
与謝野晶子歌碑
明治時代からは、浅間温泉は多くの文人墨客に愛される場所になりました。竹久夢二、与謝野晶子、若山牧水、田山花袋、正岡子規、伊東左千夫ら多くの文人墨客が訪れて、この地で優れた作品を残しています。
今でも、桜ヶ丘公園の伊東左千夫の詩碑や、神宮寺の与謝野晶子の歌碑等々に、当時の面影を見出す事ができます

昭和-絵葉書に見る浅間温泉

昭和30年代頃の浅間温泉は、右の写真のように大型建築物がなく、木造3階建の風情があり豪華な温泉宿が建ち並んでいました。どの宿も灯りが点き、湯治客で賑わっているのがわかります。

路面電車

大正13年~昭和39年、松本駅から浅間温泉まで、路面電車(チンチン電車)が朝5時~夜12時まで10~20分間隔で、多くの乗客を乗せて走っていました。
写真の左奥が、路面電車「浅間線」終着駅の浅間温泉駅の建物です。その手前左側(北西)には田地が広がり、現在ある住宅街は見当たりません。

100人もいた温泉芸者と市丸

松本城の前で踊る芸妓衆
温泉での芸者遊びが盛んだった頃、浅間温泉にも20軒近い置屋おきやがあり、100人もの芸者さんたちがいました。中でも、市丸は、浅間温泉から浅草に出て人気芸者になったあと、歌手になり、アメリカ公演もし、レコード大賞特別賞にも輝いた昭和のトップスターで、浅間温泉に生家があります。
今は、芸者さんは1人もいなくなりましたが、地元の人が通う共同温泉には女風呂の方が大きい所もあり、そこから華やかな芸妓さんたちが「出勤」した小路が当時の面影を残しています。

「浅間温泉」の名前の由来は

西暦698年の飛鳥時代には「束間」と呼ばれていたとされる浅間温泉は、平安時代の939年には、土地の豪族犬飼半左衛門によって「犬飼の湯」と呼ばれた…と言われています。
その後、中世の「吾妻鑑」の文治2年(1186年)の頁に「浅間社」の名が記載されていますので、1000年頃に「浅間温泉」と呼ばれ始めたのではないかと思われます。


松明祭り

10月初旬の夜、日本三大奇祭の一つとされる松明たいまつ祭りが温泉内で行われます。
五穀豊穣と安泰を願い、刈り入れ後のわらで作った松明をかついで温泉街を練り歩きます。松明の数は100本以上で、大きいものは3mもあります。炎と煙が立ちこめる中、墨を顔に塗り合う姿を見るのは楽しい時です。 祭りで披露される「火焔かえん太鼓」は、神楽かぐらにルーツがある地域の代表的郷土芸能です。祭り以外の時でも、宿での宴の席に呼ぶこともできます。

その他イベント

  •  ツールド美ヶ原 6月末
  •  ホタル祭り 6月末~7月初め
  •  新蕎麦祭り 11月初旬の週末

手打ちそば

浅間温泉ではそれぞれの宿の主人や料理長が、丹精込めてそば打ちに励みます。
ことに、秋の新そばは、その香りの高さでそば好きには欠かせない季節の風物詩となっています。10月下旬から11月にかけて”新そば”が宿ご自慢の料理としてメニューに登場します。

四季折々の食

  • 春の山菜
    信州では春の山菜が豊富です。まだ雪の消えないうちから芽を出す“ふきのとう”から始まり“たらの芽”・“たけのこ”等、独特の香りと苦味が格別の味わいで、春の到来を堪能できます。ワサビの花も、信州でしか食べられない春の味覚です。
  • 秋のきのこ
    新そばの他、“まつたけ”を代表とするきのこの季節です。松本近郊では、“雑きのこ”としてしめじ・イグチ・クリタケなどが採れます。“雑”といっても味は格別で、浅間温泉でも秋から冬にかけての宴会・忘年会での人気メニューの代表となります。
  • 各宿自慢の漬物
    信州の漬物の代表“野沢菜”が収穫され、各家庭ではもちろん宿でもご自慢の“野沢菜漬け”が出されます。
  • りんごやブドウなど、果物
    昼と夜の温度差が大きい松本地域では、果物も甘く美味しくなります。夏のスイカ・ブドウ、秋には栗・リンゴ。特にリンゴは新年が明けても食べられる冬の果物の王様です。
大自然に囲まれ、また、歴史と文化に培われ、国宝のお城の城下町である松本の奥座敷として庶民に親しまれてきた、好ロケーションの温泉…それが浅間温泉です。